呼吸が浅いと猫背になる!!
あなたの呼吸浅くなっていませんか?
あなたの呼吸、浅くなっていませんか? なんとなく「ひっとしたら、私の呼吸って浅いかも?」と考えたことはありませんか? 多くの人は、自分の呼吸が浅いと考えたことはないと思いますが、現代人の呼吸は、全般的に間違いなく浅くなっています。当店に来られるお客様を見ていると、充分に深い呼吸ができている人はほとんどいません。ゼロに近いといっても良いくらいです。
実は、健康を考える上で、呼吸の深さはかなり重要なものの一つになります。呼吸は生命活動の根幹をなすものです。人間は食べ物がなくても水さえあれば1ヶ月は生きれるといった話を聞いたことはありませんか? けれど、酸素が途絶えれば15分ほどで心配停止状態になります。また、全身の約60兆個の細胞の全てが、酸素をエネルギー源としているため、もし酸素が体に行きわたらなければ、細胞は死んでしまいます。
少し、驚かしてしまいましたが、通常の生活で細胞が死んでしまうような酸欠状態はあまり考えられませんが、かといって十分な酸素量で体が満たされている状態でいるわけでもありません。何らかの事情で呼吸が浅くなり、多かれ少なかれ、酸欠状態に置かれている人がとても多いと思います。
さらに、この酸欠状態はほとんどの人が自覚できておらず、健康診断で数値で示されるわけでもなく、お医者さんも教えてくれません。
当店のお客さん達が、理学療法士に指摘されてはじめて、呼吸が浅いことに気が付き、正しい呼吸方法の指導を受けることで体に起こる変化を実感される方が多いのが現状です。では、呼吸が浅くなるとどうなるのでしょうか?
呼吸が浅くなるとどうなるの?
では、呼吸が浅くなると体の中で何が起こるのでしょうか?
人間の体は取り込める酸素量が少なくなると、その少ない酸素で何とかやり取りをして、バランスを取ろうとします。すべての組織や細胞が平等に酸素不足になるわけではなく、優先順位を決めて、酸素の分配調節を行うのです。
脳や内臓の酸素量が落ちて機能が衰えてしまうと危ないので、生命活動の大切な部分は優先的に守ろうとします。そのため、どこを酸欠状態にせざるを得ないかといいますと・・・・歩いたり、立ち上がったり、手をついたりする、体を動かすための筋肉にしわ寄せが行く形になるんです。
けれど、こうして優先順位が下になってしまった組織や細胞に対しても、殺してしまうほど供給量を下げるわけにはいかないので、最低限の供給が行われます。そのため、次第に全身の筋肉のあちらこちらに死ぬほどでもなけれど、満足に機能できない部分が作られてしまうのです。
ただ、人が筋肉を使って動作をする場合、複数の筋肉が協力して作業に当たります。そのため歩けなくなる、座ってられなくなる・・といった特定の動作が全くできなくなるような事態を招かないように、体はなんとかバランスを取ろうとします。そおため体は筋肉を酸欠で追い詰めないように調整しています。この体の調整機能が、実は自覚できない酸欠の問題を深刻にしてしまっているのです。
なぜなら・・・その人は、体の調整機能のお陰で、特別な支障を感じることなく生活することができ、自分の体の機能が落ちている事実を把握できずに毎日を送ってしまっているからです。けれど・・・筋肉が酸欠を起こせば、柔軟性が損なわれ、硬直してしまいます。その結果、血流を悪くさせ、体を冷やします。血流の悪さと体の冷えは、東洋医学では「未病」と言われる除歌です。未だ病気ではなきけれど、病気の予備軍であり、いつどんな病気になっても不思議ではないとう状態なんです。慢性的な酸欠の状態は、大切な生命活動の中枢を脅かしているともいえるのです。
私達理学療法士は、お客様の体全体の筋肉の衰えを、施術の中でチェックしていきます。そのため。あきらかに酸欠状態になり衰えている筋肉を見つけることできます。そして、酸欠状態になった筋肉を柔らかくして復活させ、酸素がしっかりと行きわたる状態に治療していきます。また、施術後には呼吸指導や筋トレなどの運動指導を行っていきます。
自分の呼吸を確認してみましょう!!
呼吸が浅くなると、体に酸素が行きわたらなくなり、筋肉が硬くなり猫背になるだけでなく、未病という病気の予備軍の状態になってしまうことが、ご理解できていただけたところで、ご自身の呼吸が浅いかどうかを確認してみましょう!
呼吸が浅くなるのには、さまざまな原因が考えられます。「恐れ」や「不安」などのストレスでも、呼吸はすぐに浅くなります。
もちろん姿勢の悪さも関係するため、呼吸が浅くなる→姿勢が悪くなる→さらに呼吸が浅くなる といった悪純化が生まれることも原因になります。
けれど、呼吸が浅い原因には、ほぼ全員の人が抱えている「共通の問題」があります。この問題を解決することが深い呼吸を手に入れる秘訣になってきます。次の①~③をやってみてください
① まず、肺が体になるまで吐き切り、ゆっくりと大きく限界まで、空気を吸ってください
② そして、その時に、自分の体のどこがどういう風に動いて膨らんだかを、丁寧に観察してください
② 2,3回繰り返して確認してください
肺がどこにあるかを知らない人はいないと思いますが、肺の大きさはあまり想像できないと思います。
このイラストを見ていただくと、肺は下は肋骨の底辺近く、上は鎖骨を少し超えたあたりまで大きく広がっています。
では、このイラストを5秒じっくり見ていただいた後に、先ほどと同じようにゆっくりと深呼吸をして、自分の体のどこがどういう風に動いて膨らんだかを丁寧に観察してください。
どうでしょう? 胸の上の方、鎖骨付近が膨らんでくるのが感じられましたでしょうか?
次は、側面から見た肺ですが、背中側に大きく広がっていて、背骨の真ん中あたりにまで及んでいます。
このイラストを5秒見た上で、また同じように、吸うときの体の動き方をよく観察しながら、深呼吸を2、3回、繰り返してください。
今度は、自分の背中が大きく膨らんだのを感じ取れましたでしょうか?
さらに、先ほど確認した鎖骨周辺にも、きっと、同時にふくらみが感じ取れているはずです。
この二つの呼吸の実験は、あなたが肺の大きさをどのくらいの大きさに捉えていたのかを知っていただく実験です。
厳密には、肺の大きさには個人差がありますが、おそらくあなたは今まで、肺という臓器の大きさを小さく小さくイメージされていたのではないでしょうか?
多くの方は、呼吸をするときに胸の動きに焦点を当てていると思います。肺は胸の前方に小さくあるというイメージで呼吸をされていると思います。
呼吸が深くなると身体は変わります
呼吸が深くなると、酸素の摂取量が上がります。酸素の摂取量が上がると、酸欠状態にあった組織、細胞にも酸素が行き届くようになります。
たった、これだけでも体は間違いなく改善しますよ!!
例えば、深く呼吸ができるようになっただけで、それまで肩のラインまでしか上がらなかった腕が頭の上にまで上がるようになったという人もおられます。これは、今まで筋肉にまで酸素が行き届いていなかったケースだといえます。
酸欠による筋肉の緊張が引き起こされているケースの方は、呼吸法を変えるだけで、魔法のように体が動くようになるのでびっくりします。
肩こり、腰痛、五十肩などの筋肉の損傷は、ほとんどが慢性的なものであり、長い時間をかけて徐々に悪くしていっていることから、修復にも相応の時間が必要です。けれど、修復する時間を短縮することは可能です。もちろん理学療法等や操体法等、筋肉のプロによるケアは必要となってくる場合が多いのですが、体のメカニズムを無視した状態では、いくら腕の良い整体師の治療を受けても、奇跡を起こすことは無理だとお考え下さい。
そんなことから、当店では、治療中にも呼吸法の指導を行う時があります。理学療法士が施術を行いながら「吐いて、吸って」と声掛けをしている時は、できるだけ肺を大きく膨らますことをイメージして呼吸をしてみてください。治療の効果が驚くほど高まります。
筋肉と肺との関係を無視した状態では、正しい治療はできないと考えております。また、呼吸は生命活動の根幹ですから、あらゆる角度からの健康の基盤となります。そのため、筋肉だけでなく、脳の働き、内臓機能、神経の働き、ホルモン分泌など、その波及効果は図りしれません。女性にとって大切な美しい肌も、呼吸が深くなることで手にいれることができますよ!!