頸部の骨格と筋肉について知ろう!
オフィスで働く人たちの天敵である「オフィスシンドローム」は、頸部や背中の筋肉のこりが原因でおこります。当店の理学療法士達はオフィスシンドローム治療に自信を持っております。確かな技術と知識であなたの首まわりの痛みを解放するお手伝いをさせていただきます。
また、当店の大人気メニューである「MINAEメソッド❤筋活リンパマッサージ」のテクニックをふんだんに取り入れた「小顔矯正 Vシェイプマッサージ スペシャルコース」では、お顔の筋肉だけでなく首回りの骨格や筋肉を調整していきます。
首まわり(頸部)の筋肉が緊張して縮んだり硬くなったりすることで、筋肉の中に張り巡らされた血液やリンパ液の流れが悪くなり、老廃物が溜まってお顔がむくんでしまいます。
また、硬くなった頸部の筋肉がお顔の筋肉をひっぱると、重力の仕業で下へ下へとお顔を垂れ下がらせていきます。
さらに、首が亀のように前傾するストレートネックになることで、重心の位置が前になりお顔をとても大きく見せてしまいます。このページでは、首回りの筋肉が美と健康にどれだけ大切かについてご紹介しております。
頸部の骨格は、成人で4~5㎏もある頭部をささえています
頸部は第1から第7まで7つの頸椎で構成されています
成人で4~5㎏もある頭部をささえて、胴体とつないでいるのが頸部です。
うつむいたとき、頸部には頭の重さの数倍の負荷がかかるため、交通事故の傷害では、むちうち症とよばれるもっとも多い怪我の1つを発症します。
頸部を形成する頸椎は、第1頸椎から第7頸椎までブロック状の7つの頸椎が縦につらなった形をしていて、ゆるやかに前方に弯曲しながら胸椎につながっています。
近年、頭痛や肩こり、ままいなどを起こす「スマホ首」が増加していますが、これは長時間うつむいた姿勢でスマホを使い続けたために頸椎に負荷がかかり、直線に近い状態(ストレートネック)になることで起こるとされています。
最上部にある第1頸椎は中心部の椎体(ついたい)や棘突起(きょくとっき)がなく、他の脛骨より大きめの椎孔(ついこう)があり、輪状の形をしているため環椎(かんつい)と呼ばれます。環椎は後頭部と連携し、環椎後頭関節を構成して頭蓋骨と脊柱をつなぐ役割もになっています。
頸椎間の関節があることで頸部の回線が可能になる
第2頸椎である軸椎(じくつい)は、他の第3から第7頸椎とは形が違っていて、情報に伸びる歯突起があるのが特徴です。歯突起は、頭部を左右に回旋させる際の回転軸になります。
第3から第7頸椎はほぼ同じ形をしていて、上下の頸椎との間で椎間関節を構成します。最下部になる第7頸椎は第1胸椎と連結します。
また、第1頸椎の環椎には椎間板がないので、ここで椎間板ヘルニアが起きることはありません。
オフィスシンドロームの原因となる凝りやすく注意したい頸部の筋肉
朝起きたら首が痛いということはありませんか? 首の痛みには、病気によって引き起こされる「神経からくる痛み」と筋肉や関節からくる痛みの2種類があります。
病気からくる痛みには「頸椎椎間板ヘルニア」や「頸椎神経症」等があり、筋肉や関節からくる痛みには「筋肉の硬さ」「関節の動きの悪さ」「循環の悪さ」などがあります。
みなさんが一度は経験したことがあると思う「寝違え」は、筋肉からくる痛みで、睡眠中の不自然な姿勢が筋肉に阻血(血液の供給不足)を引き起こし、しこりができることが「寝違え」の原因として考えられています。
寝違えは時間が経てば治ることがほとんどなので安心してほしいのですが、といってもあの痛さや辛さは堪えがたいものがありますよね~。また、寝違えほどの急激な痛さはないものの、毎朝起きるといつも慢性的に首が痛い・・という方も多いと思いますが、これは日常の姿勢が大いに関係していますよ~。いわゆる「オフィスシンドローム」と言われるもので、長時間デスクワークをしている方に見られる症状です。このオフィスシンドロームを放置していることで頻繁に寝違えが起こることに繋がっている人もいます。
まずは、日常の姿勢、寝方から変えて行く必要があるのですが、当店では、お客様一人一人の頸部の筋肉をチェックさせていただき、どの筋肉に問題があるかを探りだしてから治療や予防のための指導を行っております。
すべてのお客様に、筋肉の解剖図を示しながら問題のある筋肉について説明し、その筋肉をベストなコンディションに持って行くための治療方法や予防のための運動指導などを行っていきます。
首の動きと関連する筋肉
ストレートネックやオフィスシンドロームを起こす、首の筋肉について見てきましたが、次は、首がどのような動きをするのかを見てみましょう!
首は、全身の筋肉の中でも、いろいろな方向に動く代表的な部位になります。
首は「屈曲と伸展」「右旋回と左旋回」「右側屈と左側屈」という動きが、単発もしくは複合的に行われています。こられの動きは対比しており、これらの動きを行う筋肉に負荷がかかり問題が起きれば可動域が悪くなり、こりや痛みが出てきます。次の項でそれぞれの動きに関連する筋肉について紹介します。
首の屈曲と伸展に関係する筋肉はどの筋肉?
まず初めに「屈曲と伸展」について説明していきたいと思います。単純に下を向くのが「屈居」で天井を向く動きが伸展です。正面を向いている状態を0度だとすると、正常可動域は屈曲が60度、伸展が50度になります。
この可動域に満たない場合は、いわゆる「硬い」とされ、それ以上動く場合は「柔らかい」と言えます。
伸展の方が屈曲よりも10度可動域が小さいのですが、この伸展が事故などにより急激に「過伸展」の状態になってしまうのが、いわゆる「むち打症」になります。
美容でも注目されている美しい首の筋肉「胸鎖乳突筋」(スターノクライド マストイド マッスル)
首は自由自在に動かせますが、そこにもっとも深く関わっているのが胸鎖乳突筋であり、首コリの原因となるのも、ほとんどがこの筋肉です。また、屈曲と伸展に関係する代表的な筋肉でもあります。
顔を横に向けたときに浮き出る、首の筋肉中もっとも目立つ筋です、首の前に浮き立つ筋肉であるため、とても美しい筋肉の象徴とされています。
首の側面を斜めに通り、速筋線維が高い割合を占めています。鎖骨頭と胸骨頭の2頭からなるため、治療の際はしっかりと触り分けることが必要とされ、また、形状そのものが非常に細いため、マッサージがなかなかしにくい筋肉とされています。そのため高い施術能力が必要とされることから、セルフケアではマッサージではなくストレッチを行うように指導している箇所になります。
主な動きは首を左右にひねる、肩をすくめる、頭部を安定させる、クロールの息継ぎ、相撲やアメリカンフットボール等でよく使われます。
左右いずれかが作用(収縮)する場合は、後述する「回旋と側屈」にも関わりますが、左右同時に収縮すると、この屈曲という動きに関わってきます。
筋肉は伸縮するのが使命です。胸鎖乳突筋が伸び縮みしない姿勢で長くいると首が痛くなってきます。長時間のパソコンやスマホを見ている等の姿勢は、胸鎖乳突筋がかたまってしまうので痛みが出てきますよ~。
※ 筋肉には上の図に記載されている「起始」と「停止」があり、骨格筋の端が骨などに付着する場所を言います。「起始」は体の中止に近い方、またはその筋肉が収縮したときに動きが少ない方であり、「停止」は、体の中心から遠い方、またはその筋肉が収縮したときに動きが大きい方になります。
胸鎖乳突筋の異常で起こる可能性がある症状
① 寝違い(むち打ち症候群)
② 斜頸(しゃけい)
首を支える役目を持つ筋肉チーム「斜角筋群」(マッスルズ マスティケイション)
長時間集中してデスクワークをしていると、首が凝ってきて痛くなるのは、斜角筋群という筋肉群に負荷がかかり緊張して固くなるからです。斜角筋群は胸鎖乳突筋の後ろに位置する筋肉群で首の側面を走行している「前・中・後」3つの筋肉の総称になります。
斜角筋群の作用としては、主に頸部を屈曲と側屈させます。つまり、肋骨が動く場合には肋骨を上げる、肋骨が固定されているときは、首を横に曲げたり前に曲げるといった動きをします。
ですが・・・この筋肉が積極的になにかの運動で大きな意味を持っているというわけではありません。動かすということではなく、首を支えるという役目の方が大きいのです。それでは何が大切かというと、腕にいく血管と神経が、前斜角筋の隙間からでてくるので、この出口になっているのです。この点がとても重要です。
これらの筋肉は、首をしっかりと支えているので、絶えず緊張しっぱなしです。だから首コリの要因といっても過言がない筋肉群になります。
中斜角筋と後斜角筋の違いは、行き先の違いのみです。第1肋骨に行っているのが中斜角筋、第2肋骨に行っているのが後斜角筋になります。つまり、斜角筋群は第1,第2肋骨を引き上げて息を吸う動作にも関与している筋肉になります。
第1,第2肋骨が挙上することで胸式呼吸をスムーズに行うことができるのです。これらをまとめて斜角筋群というグループで呼んでいます。
斜角筋群に直接触ってアプローチするには熟練した技術が必要だとされています
※ 胸郭出口症候群などの慢性疾患に関わるケースもあります
胸郭出口症候群とは、手が痺れたり、腕に力が入りにくくなる神経の病気です。
斜角筋群の異常で起こる可能性がある症状
① 寝違い(むち打ち症候群)
② 胸郭出口症候群
③ 姿勢不良
斜角筋隙を脳の血管と神経が通る「前斜角筋」 (スカリーナス アンティリア マッスル)
前斜角筋は、積極的に何かの運動で大きな意味をもっているわけではありません。けれど、脳に向かう血管が、前斜角筋と中斜角筋の隙間から出ているという重要なポイントがあります。この隙間を「斜角筋隙(しゃかくきんげき)」と呼びます。この構造は解剖学的にとても重要視されています。
日常的な動作としては、首を前や横に曲げる、呼吸の補助をする筋肉だと覚えておいてください。
椎骨から第1肋骨へ向かう筋肉「中斜角筋」 (スカリナス メーディアス マッスル)
前斜角筋と同様の呼吸筋で少し大きい。前斜角筋と中斜角筋、鎖骨がつくる隙間(斜角筋隙と言います)に鎖骨下動脈と腕神経叢が通過しています。頸椎の動きにも補助的に働きます。
日常的な動作としては、首を前・横に曲げたり、呼吸の補助をします。
首を支える斜角筋群のひとつ「後斜角筋」 (スカリナス ポスティリア マッスル)
頸椎から第2肋骨に繋がっている呼吸筋が後斜角筋です。他の斜角筋と同様に肋骨を引き上げる働きがあり、主に胸郭を広げて息を吸うときに使われます。
頸の伸展に関係する肩こりを起こす筋肉「僧帽筋」
僧帽筋は、一般の方でも聞いたことがある筋肉ではないでしょうか? 図の通り、かなり面積の大きい筋肉なので、その分さまざまな動きに関与しています。
その動きは首のみならず、肩甲骨や体幹にも関わっているので、疲労もしやすく、こりやすい特徴があります。
きちんとアプローチできれば、とても効果が出やすい筋肉でもあります。けれど、この筋肉の始まり(起始)や終わり(停止)をきちんと触診できる施術者も少ないのが現実です。
三角形の扁平な筋肉であり、上部、中部、下部繊維に分けられています。
中でも中部繊維が幅も広く強力です。
肩こりを引き起こす筋肉として、もっとも有名な筋肉になります。
僧帽筋の異常で起こる可能性がある症状
① 寝違い(むち打ち症候群)
② 肩こり、首こり
③ 姿勢不良、猫背、円背
④ 肩甲骨運動障害
⑤ 緊張性頭痛
頭頚部のもっとも浅層になる固有背筋「頭板状筋」 (スプリニアス キャピティス マッスル)
次に首の伸展に関連する筋肉として「盤上筋」があります。これも総称になるため、比較的短めの「頭板状筋」と長い「頚板状筋」があります。
頭頚部のもっとも浅層にある固有背筋になり、下方では菱形筋、僧帽筋に覆われてしまうため、上部からの方が触りやすい筋肉になります。
これらの筋肉の特徴としては、僧帽筋のように中心から外に向かって太くなる筋肉が多い中で、逆に背骨に向かって細くなっていく点です。
一般的にスパなどで行われているオイルマッサージを見ていると、首から肩にかけて広げて行く手技が多く見られますが、それではこの板状筋を取り逃がす形になってしまい、せっかくの手技の効果が半減してしまいます。
そんなことから、解剖学的な位置や走行の特徴を理解したセラピストを見つけることがとても重要です。
頭板状筋の異常で起こる可能性がある症状
① 寝違い(むち打ち症候群)
② 首こり
③ 姿勢不良
④ 緊張性頭痛
ストレートネックの原因となる筋肉「椎前筋群」(プリヴァーテブラル・マッスルズ)
椎前筋群(ついぜんきんぐん)は、頚椎前面に左右対称に配置する頚部の深層筋になります。
主に上部頸椎を屈曲させるはたらきに貢献しています。また頸部側屈にも補助的な役割で働いています。ストレートネックの原因になる筋肉群になります。
椎前筋群は
① 前頭直筋(ぜんとうちょくきん)
② 頭長筋(とうちょくきん)
③ 頸長筋(けいちょうきん)
④ 外側頭直筋(がいそくとうちょくきん)
の4つの筋肉で構成されています。
頸椎の付け根に降役して、首の動きを補助する筋肉だと覚えてください。
前頭直筋はC1(環椎)から起始し、後頭骨基底部に停止します。主に環椎から頚部を屈曲させる。
頭長筋はC3~C6横突起から起始し、後頭骨基底部へと停止します。上部頸椎を屈曲させる働きを持ちます。
頸長筋は起始、停止とも頚椎に付着しています。
力は微力ですが、椎前筋群は主に上部頚椎を屈曲させる働きに貢献します。
頭痛の原因になる筋肉「後頭下筋群」(サプオスピタル・マッスルズ)
後頭下筋群は小後頭直筋、大後頭斜筋、上頭斜筋、下頭斜筋という頚椎後面の深層部にある4つの筋肉の総称のことです。
主に上部の頚椎を伸展(後屈)、側屈に関与し、大後頭直筋と小後頭直筋は、特に回旋動作に大きく貢献します。
後頭下筋群は、それぞれ大頚椎(C1:環椎)~第2:軸椎)から起始し、頭蓋骨や環椎に停止します。
これらの筋肉に過剰なストレスが加わるとしばしば頭痛の原因につながることがあります。
首の旋回に関係する筋肉はどの筋肉?
胴体を正面に置いたまま、顔だけを右側や左側に向けることを回旋(かいせん)といいます。正常稼働域は左右ともに60度で、この動きが硬い人は、ついつい胴体が一緒に動いてしまうのが特徴です。
このような動作を「代償動作」といい、例えば怪我の時などは、他の部分がカバーしてくれるという良い意味で使われる時もありますが、柔軟性の観点からは良くない現象として捉えます。
柔軟性を観る上で初歩的なことは、各関節が単独でどれだけ動くかをまず見極めることが大切です。
旋回に必要な筋肉は「板状筋」と「胸鎖乳突筋」です。
頭板状筋(スプリニアス キャピティス マッスル)
回旋に関わる筋肉として挙げられるのが、屈曲と伸展にも登場した板状筋です。板状筋は左右に分かれていますが、同時に作用した時は先ほどの「伸展」という動きと「回旋」は、左右のどちらか一方が作用した時の動きになります。
左右存在する筋肉が同時に収縮するのと、片方のみが収縮するのとでは、体の動きが変わることがありますので、施術者は可動域を確認しながら、問題箇所を探り当てていきます。
胸鎖乳突筋(スターノクライド マストイド マッスル)
首を右に旋回する際、同じ右側の筋肉だけが作用するのが板状筋ですが、右側を向く際に反対の左側の筋肉が作用するケースがあります。その1つが胸鎖乳突筋です。
右を向く際に働くのが左の胸鎖乳突筋になります。つまり、動作の方向とは逆の筋肉にアプローチするのがこの筋肉です。
右を向くときに可動域が悪いからといって右側の筋肉だけにアプローチしていはだめだとうことになります。
首の側屈に関係する筋肉はどの筋肉?
胸鎖乳突筋(スターノクライド マストイド マッスル)
首の最後の動きが「側屈」になります。顔を正面に向けたまま、肩に耳を知被けていく動きになります。
回旋と同様に正常可動域が左右同じで、側屈の場合は50度になります。
主動筋(主に使われる筋肉)は胸鎖乳突筋と斜角筋です。これらの筋肉は動きの方向と同じ側の筋肉が収縮して動作が行われます。
胸鎖乳突筋は回旋という動きでは、動かす方向と逆側の筋肉が動きましたが、同じ筋肉でも屈側では動きと同じ側の筋肉が動くことになります。