背中の骨格について知ろう!
背中は体の中心を支える柱として働いています。
背中にはS字状にカーブしながら連結したたくさんの骨、脊柱があります。
脊柱は首から腰までを貫き、体の柱となって全身を支える重要な骨です。
このページでは、背中の骨の働きについて解説しています。
脊柱(せきちゅう)
S状にカーブしているのは二足歩行をする人間だけ
脊柱は、1本の骨ではなく、頚部にある頸椎(けいつい)7個、胸部の胸椎(きょうつい)12個、腰部に腰椎(ようつい)5個、骨盤の中心部となる仙骨と尾骨が連結して成り立っています。
頸椎は体の前側にカーブし、胸椎は後ろ側に、腰椎でまた前側にカーブし、仙骨・尾骨でまた後ろ側にカーブしていて、全体ではS字状になっています。
このカーブは二足歩行をする人間だけの特徴で、衝撃を吸収するのに都合がよい形状です。
脊柱の弯曲(わんきょく)
脊柱の弯曲のことを生理的弯曲といい、頸椎や腰椎のカーブは前弯(ぜんわん)、胸椎と仙骨・尾骨のカーブは後弯といいます。
新生児のころの脊柱は後弯だけの状態(弓形)ですが、成長するにつれてS字状にカーブします。
S字状のカーブでバランスをとって歩く
脊柱が一直線や弓なりの形状ではく、S字状にカーブしているのは、重たい頭と上半身の体重を支えたり、歩くときの衝撃を吸収して様々な動きのバランスをとったりするためです。
この形状のおかげでおかげでさまざまな体の動きが可能です。また、脊柱は1本の長い骨ではなく、椎骨(ついこつ)という1個1個形状の異なる骨が約24個つながっています。そのような構造によって、背中をスムーズに曲げ伸ばしすることができるようになっています。
椎間円板(ついかんえんばん)
椎骨と椎骨の間になる組織
椎間円板とは、椎骨と椎骨の間の、弾力のある組織のことです。
ゼラチン状の髄核(ずいかく)と周囲の繊維輪(せんいりん)から成り立っています。
椎間円板は椎骨を連結させ、衝撃を和らげるクッションの役割を果たしています。
椎間円板に負担がかかりすぎて損傷して髄核が押し出され、神経が圧迫されることによって起こるのが椎間板ヘルニアです。