骨の中の構造と機能を知ろう!!
骨は、頑丈な外側とスポンジ状の内側から成り、軽くて丈夫な性質をもっています。強さや弾力性を与えるコラーゲン、硬さを生み出すカルシウムなどが主な成分です。人体を形つくり、体を支えたり臓器を守ったりしている骨内部では血液をつくるという重要な仕事も担っています。また、カルシウムの貯蔵や調整をすることも骨の役割です。
硬さ、弾力性、軽さを備えた骨
骨はカルシウムやコラーゲンなどの成分が半分、水分が半分くらいで成り立っています。カルシウムが骨を硬くし、タンパク質由来のコラーゲンが骨に弾力性を与えています。
カルシウムとコラーゲンがバランスよく含まれていることによって、硬さと弾力を備えた折れにくい骨をつくり上げています。
骨の内部は海綿質といってスポンジのようにたくさんの穴が開いた構造になっていて、そのための軽量です。
骨には造血とカルシウムを貯蔵する機能がある
人体を形づくり、体を支えたり臓器を守ったりしている骨は、内部では血液をつくるという重要な仕事もしています。また、カルシウムの貯蔵や調整をすることも骨の役割です。
造血機能
骨の中心部の骨髄で血液を作り出す働き
骨の中心部は髄腔という空洞になっていて、その中は骨髄という組織で満たされています。骨髄は血液細胞を作り出す造血組織で、赤い色をした赤色骨髄が詰まっています。赤色骨髄が脂肪細胞化すると、黄色骨髄と呼ばれ、造血機能はなくなります。子供のころは全身のほとんどの骨で血液がつくられていますが、大人になると、肋骨や胸骨、骨盤、脊椎など限られた骨で造血が行われます。
カルシウム貯蔵機能
カルシウムを骨に貯蔵し一定に保つ働き
骨の主な成分であるカルシウムは、99%が骨に蓄えられています。残りの1%のカルシウムは血液や細胞の中に存在し、神経や筋肉の活動を支えています。この1%を一定に保つのも骨の役割です。血液中のカルシウムが不足するとカルシウムが溶け出して補い、常にカルシウム量が一定なるように調節しています。骨が溶け出す働きが、骨をつくる働きより多くなると、骨はスカスカになり骨粗しょう症を引き起こします。
*参考文献 : 眠れなくなるほど面白い人体の不思議、人体の不思議(宝島社)、生活習慣病の基礎知識(日本医協学院)